感想文「嫌われた監督」
気になりすぎて、でも躊躇していた本
「嫌われた監督」
落合博満元中日ドラゴンズ監督の話ですけど
2000円の分厚い本を2日で読み切りました。
中日ドラゴンズファンはこれを読むと
胸の深いところまで、
何かがぐーっと来ます。
スポーツドキュメントとしてはもう、本当に
秀逸すぎる良本で、
Amazonのレビューもすごいですね
どのレビューも長文なのが印象的ですが
確かにレビュー書きたくなるなぁって思います。
で、私はこの本を読んで
まさに「覚醒」じゃん!!
と感慨深く受け止めました。
落合監督の別次元の「意図」「采配」によって
選手が覚醒していく話です。
覚醒していく、とは
自分や周囲に対する思い込み、先入観を壊して
本当の自分に出会っていく
居場所の見つからず中途半端な存在だった選手が
唯一無二の「仕事人」へと変貌を遂げていく
そんな感じです。
落合監督が言葉巧みに誘導したり
説得したり叱咤激励したりしてそう育てたのかというと
それは全く違うのですね
むしろ無言で意味不明な練習やポジション替えをして
それでも本人の自由意志で辞めずに食いついて続けていく中で
ある瞬間、気付く。
もう、それは、、なんていうんですかね
読んでいる私が目の覚めるような高揚感を味わう展開で
ぐっときて、泣かないけど、泣ける。
そして、白いものを「それは白いけど何か?」と
きちんと発言することによってばっつり嫌われていくその嵐の中へ
丸腰でぷらぷらとペースを変えずに歩いていくような
嫌われる勇気そのもの
中日球団の昭和体質にがっかりくる地元県民も多いと思いますけど
ヒリヒリとくるその嫌われぶりと
その奥に隠れて見えない(なんの釈明も言い訳もしない)
真実の感動的なストーリーに
私は、過去のつまらない嫌われ案件が癒されていく思いでした。
なんだろう、読んだらメルカリで売っちゃおうって
思ってたけど
手放せなくなっちゃったなぁ。
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